歯周病は、歯を支えている骨が溶かされ、進行すると歯ぐきに膿みをつくったり、歯が抜けたりしてしまう病気です。初期段階では、ほとんど痛みがないため、自覚症状がありません。しかし、そのまま放置してしまうと、どんどん進行していきます。最終的には、歯が抜けてしまう可能性があるため、できるだけ早く当院までご相談ください。
軽度歯周病
歯磨きでは磨きにくい部分にプラーク（歯垢）が溜まり、やがて歯石に変わります。歯ぐきが炎症を起こし、腫れてきたり、歯ぐきから出血がでてきたりすることがあります。歯石を放置しておくと進行していきます。
中等度歯周病
炎症が広がり、歯と歯ぐきに隙間ができます。この隙間からさらに歯周病菌が侵入すると、歯を支える顎の骨まで溶かしていきます。結果、歯はグラグラと動きだします。その他の症状として、強い痛みや、膿み、口臭がでたりします。
重度歯周病
歯を支える顎の骨が極端に溶かされ、歯のグラつきが大きくなり、歯が抜けてしまうことがあります。また、最新の研究によると、心臓病や糖尿病、早産などの病気に繋がる可能性があると言われているとても怖い病気です。歯周病の最近の傾向として、中高年ばかりでなく、女性を中心に若い人にも歯周病が急増しています。
例えば、禁煙、ストレス、歯ぎしりなどの生活習慣病が原因の一つと言われています。他にも、よく噛んで食べない、間食をする、家族間感染などの原因があります。歯周病は全身病と言われる程、身体と深い関係があります。心臓疾患や妊娠トラブルなど様々な疾患が起こるかもしれません。
プラークとは、歯周病や虫歯の原因となる微生物のことを言います。磨き残しや磨き癖がないかを確認するために、プラーク（歯垢）や歯石の付き方をチェックします。
歯周病の進行がどのくらい進んでいるのかを把握するため、歯周ポケットの深さを検査します。プローブという器具を歯周ポケットに入れ、深いところまで器具が入るのか見ていきます。健康な歯ぐきは、プローブという器具が深く入りませんが、歯周病の症状が進行する程、深くまで入っていきます。また、歯ぐきに直接触れるため、チクチクとした痛みを感じることがあります。
軽度歯周病の場合歯周ポケットの3ｍｍまでプローブが入ります。
中等度歯周病の場合歯周ポケットの4ｍｍ～5ｍｍまでプローブが入ります。
重度歯周病の場合歯周ポケットの6ｍｍ以上プローブが入ります。
歯周病の進行がどのくらい進んでいるのかを把握するため、レントゲン検査を行います。歯を支える顎の骨がどれ程溶けてしまっているかなど、見ただけでは判断できないことをレントゲンで確認していきます。
歯の表面についた茶色い汚れや、バイオフィルム（細菌でできた膜）を機械でクリーニングしていきます。通常の歯ブラシでは落としきれないような汚れも専門的に磨き上げますので、歯の表面がツルツルになります。
もっと歯を健康にするため、歯磨きの仕方をアドバイスします。歯の状態は皆さんバラバラです。当院では、それぞれの歯の状態に合わせ指導します。また、定期健診とクリーニングを行うことで減った細菌はまた3か月程で元の状態に戻ります。そのため、3か月に1回は定期的なクリーニングを行い、悪い細菌が増えないようにリセットしていきます。徹底的にお口の中から歯周病菌を減らし、歯ぐきを引き締めて、状態を安定させていきます。歯周病から歯を守るために、予防することを考えてみましょう。
治療が終わってからがスタートです！ 1度治療が終わったとしても、3か月程経つと、また細菌がつくと言われています。定期的に通院し、歯ぐきのチェックと歯石やバイオフィルムの除去を行っていくことが大切です。